世界的な調査によると、成人のおよそ7割が何らかの睡眠障害に悩まされていると言います。今回の記事では、そんな睡眠障害の症状と原因について解説し、そして睡眠障害を改善するための解決策として近年注目されているCBDを紹介していきます。

睡眠障害とは?

睡眠障害には、主に以下の5つのタイプに分けられます。それぞれの症状と原因を見ていきましょう。

不眠症

寝つきが悪い、眠りが浅い、すぐに目覚めてしまうなどの症状により、日中の眠気、注意散漫、疲れなどの体調不良が起きている状態。日本人の5人に1人が不眠症に悩まされていると言います。

時差や寝具、気温や騒音、明るさなどの環境的要因、年齢や性差、頻尿、痛み、かゆみなどの身体的要因、ストレスなど心理的要因、アルコールやニコチン、カフェイン摂取など生活習慣的要因など、様々な原因が考えられます。

過眠症

夜に十分な睡眠時間を取っているにも関わらず、日中に強い眠気を感じ、起きているのが困難な状態。ナルコレプシー、突発性過眠症、反復性過眠症などがあり、基本的に、脳内の覚醒維持機能の異常が原因とされます。

概日リズム睡眠障害

一日のサイクルと体内時計とのずれにより、自分が寝たい時間帯に睡眠をとることができない状態。夜勤と日勤の交代勤務や、体内時計の遅れ・進み、体内時計が朝日によってリセットされないことなどが原因になります。

睡眠呼吸障害

睡眠中に異常な呼吸をする状態です。中年期に多く、睡眠中に何度も呼吸が停止する睡眠時無呼吸症候群が代表的です。

主な症状としては大きすぎるいびき、睡眠時の窒息感、夜間の頻尿などが挙げられます。肥満や舌が大きい、顎が小さいことなどが原因になります。

その他の睡眠障害

このような4つの主な睡眠障害の他、より珍しい例では以下のようなパターンもあります。

むずむず脚症候群
眠ろうとしても、脚に何とも言えないむずむず感・不快感が走り、リラックスして眠りにつけない状態。

周期性四肢運動障害
睡眠中に、足や手が意思と関係なく動き、そのせいで深く眠れない状態。

睡眠時随伴症
深い睡眠時に複雑な動きをしたり歩き回ったりする睡眠時遊行症(いわゆる夢遊病)、深い睡眠時に悲鳴を上げたり泣き出したりする睡眠時驚愕症や、睡眠中に見た夢で強い不安や恐怖を感じる悪夢、夢を見ているときに大声で寝言を言ったり、激しく動いたりするレム睡眠行動障害など。

こうした不調が続くようであれば、悪化しないために、医師に相談することが必要になってきます。

CBDは睡眠障害に有効?

CBD(Cannabidiol:カンナビジオール)とは、大麻草由来の合法成分であるカンナビノイドの一種。CBD成分を含んだ商品としてCBDオイルなどが有名です。実は、CBDは睡眠障害に有効であると言われています。アメリカの開業医によって72人の成人に対して行われた臨床試験では、被験者の79%に不安症状の改善が、67%に不眠症状の改善が見られたといいます。

では、CBDはどのようにして睡眠障害に影響を与えるのでしょうか。人間の体内には、身体の調子を整える調節機能(ESC=エンド・カンナビノイド・システム)が備わっています。これは食欲や痛覚、免疫、感情制御、神経活動、記憶など身体の様々な働きに関わっており、身体内部のバランスを保つ機能(ホメオスタシス)を支えるうえで重要な役割を果たしています。

CB1とCB2という二種類のカンナビノイド受容体が、CBDによって供給されるエンドカンナビノイドと結びつき、身体の自然なプロセスを維持・改善・促進すします。炎症の抑制、痛みやかゆみの緩和などの効果もあり、身体的要因によるいくつかの睡眠障害は改善されるでしょう。

また、CBDは神経システムやホルモンに作用し、不安を和らげたり、心を落ち着かせる働きもします。したがって、心理的要因による睡眠障害にも効果が期待できます。

CBDによって睡眠の質を上げる

睡眠はただ眠るだけでは意味がなく、きちんと身体や脳を休めで老廃物を排出していることが必要です。基本的な睡眠時間を確保すること、生活習慣を見直すことなどは前提としたうえで、CBDを使用することは。睡眠の質をあげるうえで有効な方法と言えるでしょう。